閉店のご案内


平素よりますのすし高田屋をご愛顧頂き、
誠にありがとうございます。
 
鱒寿司の安定供給、並びに品質を保持する事が難しくなった為、
8/23(水)をもって閉店する事といたしました。
 
長らくご用命頂き誠にありがとうございました。
 
 
ここ数年、温暖化の影響で鱒の漁獲量が激減。
希望数を仕入れることができず、
営業に支障が出るようになってきました。
 
さらに鱒特有の病気、障害が急増。
私が鱒を切り始めた2013年頃、病気の魚は1年に1尾出るか出ないか程度でしたが、
ここ最近、2割近くの鱒が何かしらの疾患・障害を抱えています。
「入荷した鱒、全部病気」という時もありました。
 
 
加えて、コロナで加工場の職人が大量退職し、
水揚げ後の1次加工の精度が下がり、
 
・うっ血
・身割れ
・加工時間の長期化による身焼け
 
等、人的欠陥が多くみられるようになりました。
 
 
 
・鱒が買えない、
・購入したうちの2割は廃棄、
・追加購入はできない、
・かといって、ブリ等の他魚種で代用する訳にもいかない・・・
 
単一魚種に依存する弱点が露呈、
どうしたものかと言う状況が続います。
 
 
 
なお、これは弊社固有の事情によるものです。
弊社は業界で唯一、
「とんでもなく美味いけど、入手が難しく、加工に手間がかかる、面倒くさい鱒」
を使用しています。
 
飲食店において一番大事なのは「美味しさ」だと思っているので、異論はなかったのですが、鱒がなくなると終わりという大変リスキーな選択なのだと今さらながらに痛感。
 
 
 
なお、「鱒寿司製造に足る、安定供給可能な鱒」
は数種いるのですが、
こんなまずくなるなら店閉めた方がいいな( ゚Д゚)
と、思うレベルで不味い鱒しかありません。
※個人的感想。一般論ではない。
※弊社の製法で作った場合という前提。
 
 
 
 
 
品質を落としてまで店を存続させるのは、
職人として恥でしかなく、
創業当時より味を守って来た歴代当主に合わせる顔がない。
 
 
 
 
受け継いだ味を守るために廃業というなんとも矛盾した結論ではございますが、
自信を持って販売できるものしか売らないというのは商売の基礎であり、
不味い寿司作って信頼を失ってまで営業を続ける気が起こりません。
 
 
 
 
以上の経緯を経て、閉店する事といたしました。
8/23(水)までは今まで通り、
最高の状態でお渡しできるよう全力で寿司を作りますが、
上記の理由により数量制限がございます。
 
 
可能であれば事前にご予約いただけると幸いです。
電話:0766-24-0811
持続可能性とは、かくも厳しいものかと思うばかりです。
 
 
取り急ぎ
 
 
高田屋
店主
丸山武